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Channel: 俺のビジュアル道(笑)
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貴重音源レビュー:Dear Loving

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Dear Loving「恋は二人で -2007 Neo Arrange ver.-」

 

1.恋は二人で -2007 Neo Arrange ver.-

 

大阪・枚方を拠点に、同郷のJanne Da Arcに続けと全国区の活動をしていたDear Loving。

 

雑誌等への露出が増え、ビジュアル系バブルの勢いに乗ってCD売り上げも動因も着実に伸ばしていた2001年末から2002年の初頭、4ヶ月連続シングルリリースという企画にチャレンジしました。

 

その第3・4弾が「恋は二人で」と題されたシングルで、バレンタイン・ホワイトディにリリースを合わせ、同じ歌詞・メロディを男女それぞれの目線から違うアプローチで聞かせるという工夫がなされたものでした。

ポジティブな歌詞をポップなメロディに載せ、アップテンポでパンキッシュな演奏で聞かせるという、彼らが標榜した「ポジポック」を体現した完成度の高い楽曲になっていました。

 

こちらは2007年に同曲をリレコーディングしたCD-R。

データが無いため、詳しいリリースデータは分かりませんが、ビジュアル系時代を懐かしむTimeslip Gigか七夕ワンマン「星降る夜に会いましょう」で限定販売されたものだと思います。

 

オリジナルはGirlsサイドもBoysサイドもパンキッシュで勢いのある曲でしたが、ここでの再録は柔らかい音使いのギターが印象的で、力強くメロディを聞かせるアレンジがされています。リリースから5年の月日が経ち、少し落ち着いたバンドの姿を見せてくれます。

 

2007年の時点で10年近いキャリア(本格的活動は'98年からなので9年…さらに言うと、来年は20周年!!)を持っており、その長さが伊達じゃないと唸らされる安定感抜群のサウンドを聞かせてくれますが、この時点で既に脱ビジュ化して久しく、オリジナルリリース時に聞いていた人の多くがこういった限定音源がリリースされていた事実を知らないのが少し残念。

 

市場にもほとんど出ることが無いですが、ショップによってはそこまで高値で売らないため、見かけたときは是非捕獲して欲しい一枚です。

 

 

なお、4ヶ月連続シングルリリースの企画自体は、「アルバム一枚でまとめてもらった方がありがたい」という印象もあり、事実、アレでライトファンが追いつけなくなった感はあったのですが…音楽スタイルを少しずつ変えながら、聞く人を楽しませるという信念を貫き、メジャー進出も果たし、20年というキャリアを積み上げることになることになるのですから、やはりすごいバンドだなぁ…と思います。


貴重音源レビュー:TRESOR

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TRESOR「Psycho -prototype-」

1.Psycho -prototype-

ex-Freesiaのメンバーが中心となって'99年から活動していた大阪バンドTRESOR。
メンバーチェンジが多く、後期では同じくFreesiaを母体としていたMystic Moonのメンバーが合流し、解散後にギターのKenとRyu(このデモテープの時点ではRyuは加入前)はドレミ團のツインギターとしてメジャーシーンで活躍する他、出入りしていた人間がその後のシーンで存在感を見せるバンドに在籍しているのが面白いです。


こちらは'00年3月23日、大阪BIG CATで配布されたデモテープ。ジャケットが3種類あるそうですが(グラスレ調べ)、他のデザインは見たことありません。

勢いのあるビートに乗せて、攻撃的なシャウト主体のボーカルを聞かせるハードナンバーになっています…が…

ボーカルの声量が弱々しく、細い声質でおまけにスタミナ切れで後半息切れ…と、カラオケで調子外れに叫んでるような印象で、ボーカルがとにかくガッカリ。

ツインギターにはなっていますが、ほとんどシングルのような印象。しかしながら、シンプルながら勢いのあるリフ、緩急つけたギターソロと、なかなか面白いプレイを聞かせてくれています。

バックのレベルは及第点以上ですが、ボーカルがとにかく残念。


当時のビジュアル系として、レパートリーに煽れるハードナンバーを用意しておくのはお約束だったとは言え、あまりにもボーカルキャラに合わないスタイルのため「これは無い…」となってしまうのが正直なところ。


ボーカルがボイトレで力強くなり、声質に合った曲を揃えていたら…バックのレベルを考えるとまだまだ伸びた気もしますが…

当時のビジュアル系が「やらないといけない」と思い込んで、無理矢理やって空回り…という悪例のような一曲。

音源として非常にレアですが…無理して聞くことはないかな…

貴重音源レビュー:CRUNCH

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CRUNCH「Hi CANDY!」

1.Hi CANDY!

ex-STELLA MARIAのNaoya、ex-wyseのNatsuを中心に(当時、ショップではそこ推しだった)結成されたCRUNCH。

メロコア調の、アップテンポでパンキッシュな演奏とキャッチーなメロディを聞かせるスタイルが、青春パンク全盛だった時代に合い好評を博しましたが、バンド自体は非常に短命で、1年経たずに自然消滅してしまいました。

こちらは、結成後間もなく作成されたDT「くらクラ」リリース後の東名阪ツアーで配布された1曲入デモテープ。
東名阪揃えると背帯部分が繋がるデザインになっています。(こちらは大阪版。他の会場デザインは見たこと無いです)


ヘビーなイントロダクションから、ファンキーなリフとキメキメの跳ねたリズムで聞かせるアップテンポなロックチューンになっています。

線は細いながら、エモーショナルに声を絞り出すボーカルも、スタイルに合っていて○。

難しい展開をするリズムながら、機械的にならず、ほど良いラフさで聞かせる楽器陣も、全国区のバンドで名を馳せたのも伊達じゃないレベル。


前述のとおり、短命で、音源も3曲しか残されていないのが残念になる、良いバンドです。


ミクスチャー、メロコア、ファンクと、当時の流行をそのまま取り入れたと感じる部分もありますが、端々にビジュアル系らしさを失ってないアレンジが聞けるため、15年以上経った今聞いても、(サウンドのチープさは否めないですが)スタイルの古臭さはあまり感じず、流行をビジュアル系風に上手く料理している、という意味では昔から繰り返されてきたビジュアル系の処世術を垣間見れるような一曲…バンドです。


実は、関西ビジュアル系の集結したスーパーバンドだったのかもしれません。

全員が引退してしまった今、いまさらこのバンドの復活は無いと考えていいでしょうが…その時代にどんなスタイルが売れていて、ビジュアル系にその波が来ていたのかが分かるという意味で、良い資料・サンプルのような気がします。
 

貴重音源レビュー:Feria

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Feria「爪 ~a nail is stained with blood~」

1.爪 ~a nail is stained with blood~

名古屋の正統派ダークビジュアル系バンドFeriaが、初期編成(MOTOMI、Akihito、紫乃、RIN)の頃に作成・配布したデモテープ。

1stDT「氷の籠」リリース後に配布されたようですが、正式な日と会場は不明。
恐らく、100本程度の配布と思われます。


「氷の籠」の時点で、SEや語りを効果的に使い、同時期の新人インディーズバンドの中では、ビジュアルだけでなくサウンド面、楽曲アイデア等のセンスやアレンジ力、完成度は頭一つ抜けていた印象のあるバンドですが、こちらも「配布だけで終わらせるには惜しい」完成度の高い楽曲になっています。

語りにディレイをかけたイントロダクションから、浮遊感のあるリフ、さらに疾走感に乗せたメロディアスなギターリフへと繋げるイントロの展開だけで「おっ!」と思わせてくれます。

さらに、ゆったり歌いだすAメロから一転、シャウトの掛け合いが入るハードなBメロ、疾走感に乗せてキャッチーなメロディを聞かせるサビ…と、ダーク&ハード&メロディアスを順番に(しかも無理なく)聞かせる楽曲構成力はレベルの高さをうかがわせてくれます。

速弾きで一気にボルテージを上げ、メロディアスに聞かせるギターソロもなかなかテクニカルで◎。


この楽曲は、ベースの紫乃が脱退したライブ(か、新ベーシストとの最初のライブ)で「爪と十字架…」のタイトルで再録し、再配布されています。
そちらのテイクは解散後にこっそりとリリースしたベストCD「終焉の響き」でも聞けるのですが、最初に配布されたこちらのテイクはこのデモテープでしか聞くことが出来ません。

元々100本程度の配布であり、さらに、バンド自体が根強い人気を持っているため、市場にはなかなか出てこなく、出てきても「それなりの値段」で扱われることが多いです。

しかし、楽曲としては、正統派名古屋ビジュアル系のかっこいい所を詰め込んだような魅力を有しているので、オークションに出てきたときは、多少無理をしても聞いてみて欲しいです。


なお、配布テープですが、上質紙にしっかりと印刷されたジャケット、業務用テープにラベルがしっかりと貼付されているので、この手の配布テープでは真贋は分かりやすいです。

貴重音源レビュー:Feria

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Feria「キリストの夢」

1.キリストの夢

名古屋の正統派ダーク&ハード&メロディアス路線のバンドFeria。


前回紹介した「爪 -a nail is stained with blood-」同様、初期メンバー(MOTOMI、Akihito、紫乃、RIN)によって作成された配布デモテープ。こちらは'99年1月13日に配布されたという情報がグラスレさんに載っていました。

教会音楽を思わせる荘重なコーラスのSEを用いたイントロダクションから一転、ハード&スピーディなビートをバックに突き進むナンバー。
こう書くと「よくある感じの曲」となりそうな印象ですが、しかし、曲の中心になるフレーズや歌メロは非常にキャッチーで、Feriaの全レパートリーを通じて「最高傑作」と呼んで差し支えない完成度になっています。

デモテープのため、音像はチープではありますが、語りの被せや、ブレイク部分にボーカルの囁きを入れることで耳に残る展開にしたり、各所に取り入れられた工夫が完璧に機能しています。
 

最後のサビの後に、一度だけ出てくるCメロも非常に印象的で、速いビートの曲にしては5分近い尺の曲を飽きさせることなく聞ける曲構成に仕上げているところは、非凡な才能が発揮されていると言えます。
 

また、間奏のギターソロもかなりテクニカルで、ボーカルラインのテンションをしっかり後半へ引き継ぐよう、縦横無尽にフレーズを聞かせる、かなり高いレベルで聞かせてくれます。

「ダーク&ハード&メロディアスとはこうやるべきである」というお手本のような曲で、この頃のビジュアル系をこよなく愛する人なら絶対に聞いて欲しい一曲。


と、完全自主制作でここまでの曲を完成させたポテンシャルは非常に高いのですが、全国販売したデモテープでは、この曲の再収録も無く、少々難解な楽曲展開とハードさに偏った曲を収録していたため、バンドの印象がイマイチぱっとしなくなってしまっていたのが少し残念。

ここまでのキラーチューンになり得る楽曲があったのなら、もっとそこを推していっても良かったかなぁ…と。


なお、楽曲としては、MOTOMIが歌ったテイクはこのデモテープでしか聞けず、その後、ボーカルがTETSUYAに変わった際、インフォメーションクラブ会員限定で作ったデモテープに再録ver.を収録。
後者はベストCD「終焉の響き」に収録されています。

「ヘタ」とまでは言わないけど、「上手い」とは口が裂けても言えないMOTOMIのボーカルと違い、声量も音感も安定感抜群のTETSUYAのテイクは、この曲の魅力が100%引き出されており、ダークビジュアル系の名曲として挙げても差し支えないレベルなので、全ビジュアル系ファン必聴の1曲になっています…が、あまりにもレアな楽曲のため、誰ともこの思いが共感できなくて、非常に辛いです。


名古屋ビジュアル系の至宝…になり損ねたバンドの最高傑作。
その実力は、見かけ倒しとはかけ離れた、ビジュアル系史上にも残せうる名曲。

貴重音源レビュー:BAISER

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BAISER「配布VT」

1.E.G.O.
2.Psychotic Desire
3.発狂
4.薔薇の供物

発狂黒系からダンスビート、ポップチューンまで様々なスタイルを渡り歩いたBAISERが、真っ黒いイメージで活動していた極初期に配布した(と思われる)ビデオ。
配布時期は不明ですが、'93~'94年で、アルバム「接吻」をリリースする前であるのは確かです。

なんと、2曲が未CD化で、スタジオ音源(ブッキング用のデモテープ等はあるかもしれないですが)には収録されていない、このビデオでしか聞けない曲になっています。


#1はエレドラのビートが印象的なニューウェーブパンクをベースに、エフェクトのかかったボーカルを聞かせる曲。
演奏シーンは基本ライブシーンで、冒頭と終盤にヒットラーの演説をSEに使用したり、ドイツ軍の演習映像を加工したり、軍服ビジュアルとリンクした映像が挿入されています。

軍服の紫がかっこいい!

#2はポジパンの王道スタイルを、ビジュアル系らしいダークで攻撃的な音使いの演奏やエロティシズム満載の歌詞で聞かせるナンバー。

こちらもライブシーンにスタジオ音源を重ねている映像。
ここでは、この頃のビジュアル系らしい網網の衣装をはだけさせ、ハードなライブが行われたのが分かる映像になっています。

#3はCD「接吻」にも収録されていたナンバーですが、そこに収録されているSEやノイズをミックスしたものと違い、シンプルなバンドサウンドで聞かせるテイクになっています。(このビデオ以外では聞けないはず)
こちらも軍服紫が髪を振り乱すハードなライブ映像になっています。

#4もCD「接吻」に収録されていますが、そちらと比べるとシンプルなアレンジが施されたテイク。VA「TURN OVER "CROW"version」に提供されたテイクに近いです。
こちらは配布か何か分かりませんがデモテープの存在が確認されています。
エンドロール(と言うかメンバークレジット)に音を重ねているだけのため、ギターソロの途中でフェイドアウトしてしまうのがあまりにも惜しいです。


レーベルにも所属していないド・マイナー時代の作品のため、存在も知らない人が多いですが、極初期のライブがどんな雰囲気で行われていたか分かる貴重な映像と、未発表曲&未発表テイクのみで構成された貴重な音源になっているため、是非、コレクターでなくても見て聞いて欲しい作品になっています。

貴重音源レビュー:SHAZNA

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**2018年3月1日 修正**

 

俺のビジュアル道(笑)
SHAZNA「Melty Love」


1.Melty Love


SHAZNA…というより、'90年代V-Rockにおいて最も重要なナンバーの一つであると断言できる「Melty Love」の映像を収録したビデオ。

「Melty Case」に収録されたテイクになっており、オフィシャルで残されているものではSHAZNAの最も古い映像になりそう。(メッセージテープ「Voice of...」で、「Sophia」発売前にビデオを配布する予定があったことを語っているが、存在情報を聞いたこと無い)

 

映像はライブやオフショットを組み合わせたもので、音源は前述のとおり、「Melty Case」収録バージョンのスタジオ音源。


IZAMと言えば女形の元祖的存在ですが、この頃はまだ中性的なビジュアルですが、当時のシーンを思うと、超絶美形な姿が拝める貴重な映像になっています。


奥様の吉岡美穂さんとバラエティ番組に出てる人と同じ人とは思えん。(笑)


で、曲の後には、同じく「Melty Case」収録の「Pity for Pinocchio」をバックにエンドロールと、ライブシューティングした日の観客からの一言メッセージが収録されています。

 

当時のFOOL'S MATE('96年5月号)によると、'96年4/4,5@LOFT両日とも入場した人に配布された物…だったはずですが、実際には、A・O・Iちゃんの編集&自宅ダビングが追いつかず、配布中止、後のライブで物販販売することにしたそうですが、そのライブにもダビングが間に合わず…

 

最終的には、同年の6/15,16@鹿鳴館で配布されたようです。

 

しかし、このA・O・Iちゃんの自宅ダビングというのが曲者で…

自分の持っている物も映像の一部がトラッキング乱れでノイズが入るのですが、酷い物だとデッキが再生拒否を起こすほどに映像が乱れている物もあったようで、初のセルフプロデュースビデオは苦情殺到のほろ苦い作品となってしまいました。

 

まぁ、そんな裏話はとにかく、後にこの頃を「ホームレスビジュアル系」と語っていましたが…PCでの編集なんて出来ない時代に、かなり頑張ったビデオになっています。本当にホームレスになりかけたんじゃないでしょうか…

 

そして、この時点でビデオシューティングを行うほど、それまでのイメージとはちょっと違うこの曲がSHAZNAの中で重要なポジションになっていたのは、その後バンドが大成功を収めることやビジュアル系シーンが大隆盛を迎える上で大きな意味を持っていたと思います。

 

 


そんなわけで、市場に一切出てこないことも、内容も、存在意義も、非常に貴重なビデオだと思います。


いちおう、在りし日のマリズロックの高価買取対象に「SHAZNA「Melty Love」(配布VT)」と書いていたので、存在は知ってたのですが…本当に存在するなんて思ってなかったし、そんな所までチェックする人、そんなにいないよね。(笑)


なにせ、Xの「XCLAMATION」のジャケを掲載してエクスタシーレーベルから怒られて謝罪文載せてたお店だもんね。(笑)

 

 

ビデオ配布日についての詳しい情報をいただいた @2012shuffle 様、ありがとうございました。

貴重音源レビュー:DEMENTIA

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DEMENTIA「STRUGGLE FOR REBEL」

 

SIDE:A

STRUGGLE FOR REBEL

SIDE:B

RISE UP AND FIGHT!

 

'80年代半ば、世界的なメタルバンドブームの中で、日本のインディーズシーンではより過激なバンドが乱立、その中でも、ライブの過激さとライブ後の打ち上げでの乱暴さでX、SAVER TIGER(SABER TIGER)と並んで「関東三大粗大ゴミバンド」の一角になっていたバンドがDEMENTIA。

 

かつて、X移籍前のTAIJI(RAY)が在籍した他、先日、UNITEDでの活動が30年を迎え記念イベントが行われた名手HALLY先輩(酒の席での伝説はYOSHIKIレベル)、東京ヤンキースで今も屋台骨を支えるU.D.Aと、その後のシーンで存在感を示す存在が一堂に会していた、ある意味スーパーバンド。

 

また、ボーカルのGEESSはバンド引退後、レーベル「ハウリングブル」を設立、UNITEDをバックアップしたり、世界のハイスタを輩出したり、日本でメジャー契約できそうに無い海外バンドの音源を流通させたり、また、イベンターとして「BEAST FEAST」を企画し、SLAYERやPANTERAを日本に呼んだり…と、日本にエクストリームロックを広めるのに大きな役割を担うことになる、すごい方。

(この辺の話はヘドバン vol.17に詳しく書かれてます)

 

こちらのEPはTAIJI脱退後の音源。

2曲ともHALLY先輩による曲で、スピーディかつスラッシーなハードナンバー。

しかし、歌メロはキャッチーで、ある意味日本人らしいスラッシュメタル。

 

疾走感たっぷりの刻みプレイから、テクニックとメロディを上手く絡めたソロまで、HALLY先輩のプレイもこの時点でかなりレベルが高いです。

 

また、ボーカルはヒステリックなハイトーンで絶叫するタイプで、攻撃性を上手く出しています。

若干、音程がブレたり、シャウトが弱かったり…という部分もありますが、許容範囲かと。

当時のBURRN!誌では「ボーカルが総てをブチ壊してる」と酷評されていますが、これはこれで良い形に仕上がってると言えそうなんだけどなぁ…(B!誌では「スピード歌謡のXよりはマシ」という扱いになってます)

 

当然ながら、プレス数はあまり多くなく、市場では余り見かけることがないレア音源ですが、TAIJI在籍時のソノシートほど高値になることはあまりないです。

音質も、この頃のインディーズバンドとしてはそれなりのレベルで聞き応えもあります。

 

なお、このバンドはMOTLEY CRUE meets METALLICAという感じの、ド派手なビジュアルで過激な楽曲を聞かせるというところで人気があり、硬派なバンドだったUNITEDから「粗大ゴミバンド」という栄誉を授かるのですが、その後、UNITEDを支えるのがこのバンドの人間というのも面白い皮肉…嫌われ者世にはばかると言うか…先駆者は理解されないと言うか…


貴重音源レビュー:VA

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VA「ROCK FILE ON VIDEO 1989 VOL.2」

1.YELLOW/SWEET DEATH
2.RUNNING HELL/SABBLABELLS
3.COMBAT/UNITED
4.ENEMY OF WITHIN/WARPIGS
5.呪縛~人形嫌い~/BELLZLLEB
6.GLAMOUR GIRL/LADIES ROOM
7.TOY DOLLS/かまいたち
8.DIVE/VIRUS
9.GLORY AND GLORY/Precious
10.LOOK FOR MY FANCY/Terra Rosa

'80年代~'90年代初頭にリリースされていたビデオマガジン「VOS」のオムニバスビデオ。

オープニングを飾るのはSWEET DEATH…Media YouthのKIYOSHI先生の他、かつてはX JAPANのheathも在籍したバンド。
この頃は正統派ヘビーメタルを聞かせていた極初期で、KIYOSHI先生以外はex-IMPACTやJEWELといったメタル畑の方々。映像は勿論、音源もまともに残されていないバンドなので、音が聴けること自体が貴重。

SABBLABELLSはスピーディなビートに乗せてキーチが絶叫するストロングスタイル。
観客を入れたライブシューティング映像になっており、アグレッシブなライブを見せてくれます。
やはり映像はあまり残ってないバンドなので、貴重。

UNITEDもライブシューティング映像。
HALLY先輩加入後ですが、大谷氏は加入前で、古沢巌氏とのツイン構成。
観客を煽るイントロダクションから、スピーディ&スラッシーなハードチューンを聞かせてくれます。
後に、メタル界の重鎮として超ヘビーサウンドを轟かせるバンドですが、この頃はまだ正統派スラッシュな雰囲気。

WARPIGSもスピーディなスラッシュメタルですが、ボーカルがデスに近い、よりアグレッシブなスタイル。
後に大成するメンバーはいないようですが、完成度の高いバンドになっています。

BELLZELLBは初期BLACK SABBATHをより邪悪にしたようなサウンドと、悪魔崇拝的メイクと衣装がマッチしたバンド。
VA「EMERGENCY EXPRESS」に提供された楽曲を収録していますが、なんと!そちらではピー音で消されていた過激な歌詞がそのまま収録されている、とても貴重な音源になっています。
無観客ライブで収録されており、人形を手に病的なステージングを見せるボーカルも相まって、邪悪なPVといった仕上がりになっています。

LADIES ROOMは、長年YOSHIKIのタンク担ぎを務めた、SEXX GEORGE率いるエクスタシーの切り込み部隊。
パワフルなパーティロックを聞かせてくれます。間奏明けに「一発ヤらせろ!」というシャウトが入るのも彼ららしい。
まだビジュアルスタイルが定まらず、垢抜けないMOTOLEY CRUE(もしくは44MAGNUM)という見た目の若さもなかなか貴重。

かまいたちは説明不要、京都の妖怪バンド。
レパートリーでも特に人気のあるナンバーの無観客ライブ映像。
おなじみのカエルの置物を振り回し、ステージ上で大暴れしています。昨年、一連の復活活動を終結させた時に見た姿と比べると、見た目だけでなくサウンドもとにかく若く、メジャー進出直前の勢いが見られます。
また、音源とは歌い回しが少し違う部分があるのが面白いです。

VIRUSはex-XのSATORU等によるバンド。
和的なフレーズも聞かせる超アグレッシブなスラッシュメタルで、ビジュアルも含めGARGOYLEぽい印象。
刻みから速弾きまで一人で弾きこなすSATORUのレベルは非常に高いです。
なお、楽曲自体はデモに収録されているようですが、このビデオの編成(CD「MATERIAL」と同じ)ではレコーディングされてないようなので、音も含めて非常に貴重。(そもそも、そのデモテープも出てくるものじゃない)

Preciousは名手・梶山章が率いた様式美メタルバンド。
キーボードが大々的にフィーチャーされたナンバーで、全員の演奏技術が非常に高いレベルにあります。
ハイトーンも超パワフルに轟く、おっとこ前な声のボーカルも○!
お手本のようなメタルバンド。

Terra Rosaはメジャーデビュー直後。
ハスキーなボーカルを聞かせる赤尾女史、ギターとツインリードを聞かせる岡垣氏のキーボードが映えるスピーディなハードナンバー。
無観客ライブながら、眼前に満員の聴衆がいるかのような堂々とした振る舞いのステージングも○。メジャー進出が伊達じゃないライブ巧者ぶりが見れる映像になっています。


同シリーズ、'88年のハードロック特集号ではDizzy時代のD'ERLANGERのライブが収録されており非常に貴重でしたが、'89年のシリーズも、かなり貴重な作品になっています。(vol.7ではZI:KILL等も参加しているそうな!)

エンドロールのクレジットを見たところ、鹿鳴館(観客あり)とサンホール(無観客)で複数のカメラを回して収録していたようで、このビデオのためのライブシューティングだったようです。そのため、どのバンドも他の作品には収録されてない映像と思われます。
そもそも、単独の映像作品が残っていないバンドや、同時期の映像が残されていないバンド、映像どころかCD・レコードも残していないバンドも多く、若干マニアックなラインナップではありますが、必見の内容と言えそうです。

SWEET DEATHやかまいたち、VIRUSが貴重ですが、中でも、BELLZLLEBは音も貴重です。

貴重音源レビュー:VA

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VA「GIVミュージックビデコミ創刊準備号」

'87年に創刊されたインディーズバンドのライブ映像満載のビデオマガジンの創刊準備号。

創刊号じゃねーのかよ、と。(笑)

立川あたりのアクセサリーショップ?からのリリースみたいですが、創刊号以下、何号までリリースされたのか一切不明。(vol.2くらいまでは雑誌広告で見たことがあった)

アルカロイドという、この頃解散したバンドのヒストリーを辿る内容で、結成頃のライブから、その時対バンしたバンドの映像とあわせて収録。

超が付くほどのメィニアの間では伝説になっていますが…実はこのビデオ、初期出荷分はXのライブがエクスタシーレコードに無断で収録されていて、'87年当時上り調子だったXからクレームが付き回収されてしまいました。

残念ながら、こちらは再出荷分でXの映像は未収録…惜しい…惜しすぎる。


さらには、ROMMELやZIGGYといったバンドも収録されていたようですが、やっぱり削除済。
どれだけ一方的に作ってたんだよ。

んで、回収版とテープの長さを合わせるためか、最後にALKALOIDのフォトギャラリーが流れます。

ハスキーボイスでパワフルに歌う女性ボーカルANGELさん(後にSABER TIGERに移籍した)を擁する、攻撃的なメタルサウンドは実に魅力的で、ジャパメタ全盛期のアンダーグラウンドシーンの様子が見れる、本当に貴重な内容になっています。

PASSION ROSE(黒夢サポートGt在籍!)にEXCURIVER(Ebony Eyes前身、個人的にこれが一番レア!)等、映像はおろか、音源さえもろくに残っていない当時のバンドのライブ映像はめちゃくちゃ貴重。

あと、メフィストフェレスや札幌サーベルタイガーという、いまだ現役の重鎮バンドも一瞬(10秒くらいwww)だけ収録。


ショップもファンもアマチュアに毛が生えたようなインディーズバンドも…みんなに勢いと夢があった頃らしいアイテムです。またこういう時代になって欲しいもんだ。

貴重音源レビュー:BANANA FISH

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BANANA FISH「PsychoDelicious AcidPopers」

 

1.Kiss'in Time

2.Fallin Angel

3.Run Again

 

Haunted House Recordの稼ぎ頭だったBANANA FISHの限定ビデオ。

リリース時期は不明ですが、'92年の写真がジャケットに使用されているので、'92年から'93年の初頭だと思われます。(その頃のインディーズショップの広告にも掲載されていました)

 

元々、残されている音源が多くないバンドではありますが、なんと!#2はこのビデオでしか聞くことが出来ない曲になっています。

 

#1はスタジオ音源をバックに、複数のライブ映像を編集+映像処理を施したライブ仕立てのPVになっています。

 

#2はアップテンポな(後の言い方ではメロコア調)ナンバー。ボーカルの掛け合いが印象的で、ライブで盛り上がりそうな曲です。

音源はスタジオ音源で、前半は鹿鳴館でのライブリハーサルを中心に、オフショットを挟む映像、中盤以降は実際のライブ映像になっています。

 

#3も、スタジオ音源をバックにライブを編集した映像。

一見、攻撃的なビジュアルではありますが、メロディを聞かせる面が強いライブを見せていたのが分かる映像に仕上がっています。

 

また、各曲の間にも、楽屋での歓談等、オフショットが見れます。

 

ビジュアル系黎明期の中では、それなりの人気があるバンドでしたが、残されている作品は多くなく、映像作品はこれだけ(オムニバスに参加している物はあるかもしれないですが)のように思うので、とても貴重だといえます。

 

なお、編集で元テープを酷使しすぎたのか、所々でノイズが派手に入ってしまいます。

 

まぁ、この辺は、当時の自主制作ビデオ作品にはよくあることなんですが。

貴重音源レビュー:La'Mule

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La'Mule「vs GOD」

 

1.vs GOD (Live)

 

La'Muleが2002年末にリリースしたシングル「サイコダイヴ」に伴うツアー「tour DIVE」を締めくくる東名阪ワンマンで、それぞれの会場で配布されたライブ音源。

 

こちらは東京公演、ON AIR WESTで配布されたもの。

各会場、収録曲が違ったようですが、それぞれどの曲だったかは各自調べてください。

 

La'Muleのライブ音源と言うと、リリースされたこと自体が黒歴史と言っていい1999年のON AIR EAST、渋谷公会堂でのライブCDが、未編集でトラック分けされて無いとか、まともなマスタリングがされていなくて、ほとんどファン録りのテレコ音源レベルだとか、悪い思い出しかなかったですが…

 

こちらは、バンドサウンドとボーカルがちゃんと分離され、バランスの良いミックスが施された音源になっています。

また、後期の楽曲らしく、変化に富んだ音数の多いアレンジを上手くライブで再現しており、ライブ巧者ぶりが垣間見れる音源になっています。

ただ、「数あるマテリアルからのベストテイク」というわけではないようで、ピッチがずれたりする部分も聞かれますが、そもそもLa'Muleのライブ音源は前述の黒歴史を含めても、あまり残されていないため、聞けるということ自体が貴重かもしれないです。

 

また、動因自体が全盛期と比べかなり減っており、また、CDリリースならともかく、ライブの告知を雑誌に大きな広告を打つということもしにくい時代だったため、このツアーでCDが配布されていたこと自体が知られてなくて、配布数も市場に出回る数も多くなく、稀少さもある音源です。

 

FC向けに送られた当時のフライヤー。

CD配布の文字も小さい。(笑)

 

 

個人的には、後期になるにつれ、バンドの完成度が上がり、ボーカルの安定感も上がって行ったため、売上・動因ともメジャー級だった全盛期の頃よりも好きなので、後期の音源は揃えておきたいんですが…

 

このツアー配布CDは特に入手が難しいシリーズといえそうです。

迷盤発見「Marvelous Cruelty」

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あまりにも芳しい音源に出会ってしまったので、誰も見てなくても更新、更新。

 

 

 

Marvelous Cruelty「素晴ラシキ残酷」(通販盤)

 

1.黒ノ旋律

2.悲劇ノ調べ

3.奇劇ノ終焉

4.陰鬱ト影

5.悲哀故ニ…

6.逆サマノ夢

7.crisis for moon

 

生まれてくる時代を間違えた、古のダーク&ハードなコテコテビジュアル系バンドMarvelous Cruelty。

 

ドラムは打ち込みで、ツインギター編成。

ボーカリスト魁那のクレジットは「絶叫」。

平成を終えた令和の大阪で活動しております。

 

4月に「RTした人に抽選で13名に新曲デモテープをプレゼント」という企画をTwitterで行い、応募期間終了後に「RTしてくれた人全員にプレゼントします」と企画変更した太っ腹なバンドで、個人的にはそこで初めて名前も知りました。(過去には結構な数の音源(それもデモテープ中心)をリリースしているようですが)

 

デモテープ配布後、新音源としてTwitter上でリリース告知されたのがこのアルバム。

 

限定数は驚異の49枚…アマチュアバンドかよ。

しかし、Twitter企画で知った人も多く、「貰いっぱなしでは悪いな」と思った人も多かったようで秒殺完売。

 

そんな、ドマイナービジュアル系シーンに高くアンテナを張ってた人には大注目の一枚になっています。

 

 

というわけで、まずは装丁からチェック…

3500円(送料込)というお値段だったのですが…限定数からも分かる通り、CD-R。

ジャケットは…紙ペラ1枚で、裏面に歌詞をまとめて掲載。

 

値段に対して、仕様が同人レベル!!

本当にアマチュアか⁉

 

まぁ、デモテープ配布でかなりお金使ったでしょうから…大目に見て、肝心の音を見ていきましょう。

 

曲名に平仮名を使わないという徹底ぶりからも、La:Sadie'sやMadeth gray'll、Deshabillzといった、’90年代中~後期のコテコテバンドからの影響を受けているのが分かりますが、実際の音も、当時のバンドの音源が20年ぶりに発掘された…と言っても通じるくらい、スタイルやサウンドメイク、プロダクションが当時のレベル。

 

現代のテクノロジーで、今風にアップグレードされた…ということも一切ありません。

2ch同時入力の8chMTRで宅録したかのようなチープなプロダクションになっています。

 

#1はイントロダクション的ナンバー。不気味なSEをバックに語りを聞かせ、次の曲に雪崩れ込む…と思いきや、まさかのアカペラ歌唱を聞かせてくる、ボーカル(クレジットは“絶叫”ですが、便宜的にボーカルと呼ばせてもらいます)の演じぷりが気持ちいいオープニングになっています。

 

#2は前述のTwitter企画で配布されたデモテープ収録曲。聞き比べてないですが、おそらく同じテイク。

ツタツタビートをバックに、“絶叫”の通り名に恥じないボーカルを聞かせてくれるハードナンバーになっています。3分に満たない時間でそれなりに起伏があるメロディライン/曲構成なので、単調になりがちなところを上手く聞かせることができていると思います。

 

…というか、これ、本当に20年前のバンドじゃないよね?

 

#3もスピーディでハードな音使いのナンバー。

ギターの単音リフやボーカルラインがメロディアスなイントロ~Aメロ、ツタツタビートでヘドバンを煽りそうなブリッジとなりそうなBメロ、再びメロディアスにボーカルラインを聞かせるサビと、お約束通りの曲構成になっていて、当時のバンドを知ってる人が聞いたらニヤニヤが止まらないかと思います。

 

#4はスピーディ&ヘビーなビートをバックに面白い音階で叫ぶナンバーで、1分半ほどで一気に聞かせてきます。

 

#5はギターのアルペジオをバックにしっとり歌い上げるイントロダクションから、疾走感に乗せてメロディアスに聞かせるビジュアル系的キラーチューン。ビジュアル系ならこういう曲を持っていないといけないし、こういう曲で耳を引き付けられなかったら存在価値無し…くらい「外してはいけない」ナンバーですが、教科書通りツボを押さえた上々の出来です。

ギターソロが二部構成になっているのもポイントが高いですが、できればツインでのハモりを聞かせてくれたらなぁ~、という印象。

 

#6はLamielぽい面白い音階のギターリフが印象的なヘビーナンバー。

サビで一気にメロディアスに聞かせてくる曲構成も〇。

 

#7は通販盤のボーナストラック。会場で販売する分は違う曲になるんでしょうね…

ヘビーなギターをバックにメロディアスなボーカルラインを聞かせるナンバーで、アルバム中最も長尺(と言っても4分)になっています。この曲も少しLamielぽい印象を受けます。

 

 

と、各曲で「メロディアス」という単語を出しましたが、ダーク&ハードな中に、ちゃんとビジュアル系らしいボーカルラインを聞かせる部分があるところは好印象で、仮に20年前に存在していたとしても、「聞きどころがある」と音源購入はしてたんじゃないかなぁ~、と感じます。

 

また、今のバンドが懐かしんで、今の録音技術でCDにすればいい物を“わざわざ”ダウングレードしてデモテープを作るのではなく、“デモテープでちょうどいい”程度の録音環境で作成しているところも、こだわりを感じます。(もし、そういう環境しかないなら応援したくなる)

 

各パート、決して上手いとは言えませんが、当時のバンドへのリスペクトを感じる再現度になっていて、当時のバンドが本当に好きでよく研究しているんだろうな、と感じさせられます。そう思うと、技術的拙さも当時ぽいです。

 

今後も、ライブでの音源配布や限定音源の通販、無料ライブ等々、アクティブな活動をしていくと思われます。

 

“あの頃”のバンドが好きな人にはぜひチェックしていただきたいですね。

 

 

 

 

Official ChannelのPV。

もう、100点満点でしょ、これ。

貴重音源レビュー:DECAMERON

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DECAMERON「THANK YOU(WHITE)」

1.すべてをこの愛に
2.BLUE STRANGER

元号が令和に変わった2019年5月4日、京都VOX HALLで行われたDECAMERON30周年ライブ「名曲発表会」で、入場者に配布されたCD。

「名曲アルバム」がバンドの代表作として有名ですが、収録はミニアルバム「BLUE STRANGER」から。

2曲とも新録で、#1はライブでも「一番大事にしている曲」と紹介し、アップテンポで軽快な演奏をバックに、ブランクや年齢を感じさせない力強いNaokiのボーカルを聞かせてくれます。

#2も軽快なリズムにキレのいいカッティングのギター、歯切れのいいNaokiのボーカルが絡むナンバー。

どちらもオリジナルから大きくアレンジを変えていないので、純粋に現在の音にアップグレードされた印象。

ギターは当日のライブでサポートをしたアベさん(ライブ中も「アベちゃん!」というコールしかされてなかったので、どこのアベさんかは存じません…)が担当。原曲のイメージを崩さない、良いプレイをしてくれています。ベースはクレジット等ないですが、ライブにも参加した「名曲アルバム」時のRyollanが担当していると思われます。(当日のライブは、前半をayaという女の子がサポートしていた)


こちらのCD、ライブ前に配布が告知されていなかったので、かまいたち(はちゃめちゃ狂バンド)目当てだった人にも嬉しいサプライズになりました。
また、物販で商品を3点買うと、盤面にDECAMERONのライブに参加したメンバー全員のサインが入った特別仕様盤が25枚だけ配布されていて、さらにレアなアイテムになっています。

 


結成30周年、昭和の時代から活動していて(昭和天皇崩御の時は関東ライブが中止になった)、平成の初期にシーンを盛り上げ…時を超えて令和の時代に新しい音を残している…と、最前線での活動期間は長くなかったとはいえ、改めて考えるとすごいバンドだなぁ…と思ってしまいます。

貴重音源レビュー:DECAMERON

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DECAMERON「THANK YOU(BLACK)」

1.ガラスの夜明け

2019年5月4日、京都VOX HALLで行われたDECAMERON30周年ライブ「名曲発表会」で、物販で買い物をした人に配られた特典CD。

特典とは言え、アルバム「Dearest」のオープニングを飾った(当日のライブでもオープニングナンバーとなった)名曲を再録した、このCDでしか聞けない、とても貴重な音源になっています。

入場者に配られた白盤の2曲同様、オリジナルに忠実な再録で、現代の音にアップグレードされています。


個人的には、オリジナル音源を聞きこんでいなかったこともあり、こちらの方が好印象のアレンジ/サウンドになっています。特に、Naokiのボーカルは、約30年前に比べると安定感が増しています。(年齢の衰えなんて一切無し!!)


白盤同様、事前告知が十分されておらず(Twitterのオフィシャルアカウントで告知をされてましたが、そのアカウント自体、今知りました)、物販席にCDが貰える旨を記載した貼り紙があり、買い物をする予定がなかったのにTシャツを複数枚購入(3点購入で追加プレゼントCDもあった)する人が続出する、嬉しいサプライズプレゼントになりました。


いや…これは貰わないとダメなやつでしょう…


貴重音源レビュー:meffist

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と~~~~ってもレアな音源を入手しました!


meffist「meffist」

1.miss you
2.最後の夜

群馬革命の先鋒バンドmeffistの会場限定CD。
1999年6月27日に前橋RATTANで発売GIGが行われています。


群馬の大将CRESCENTがKISAKIに解散させられた(実際は違うかもしれないけど、世間的にはそう解釈されている)後、Matinaへ引っ張って行かれた(ものの、ぞんざいな扱いで群馬に帰ってしまった)バンドですが、これ以上の情報は全く知られておらず、そもそもいつからいつまで活動していて、Matinaバンドとしての活動時期はいつまでだったのか、どれだけの音源を残していたのかは不明。Matina信奉者でも、ラストライブがいつどこで行われたか知らないんじゃ…というレベルです。

このCDはSHIN(vo.)、亜希乃(gt.)、HIROKI(ba.)の3人のみの時期で、ドラムは打ち込みになっているようです。

#1はスピーディで攻撃的なビートに乗せてメロディアスなボーカルを聞かせる"This is ビジュアル系"なナンバー。
一聴すると単調な印象を受けますが、Aメロ~Bメロ~サビと、徐々に抑揚の幅を広げていくメロディの展開は聞きこむと「なるほど」と思わされ、また、クリーンのアルペジオとパワーコードのリフを組み合わせたプレイやボーカルと入れ替わるように滑らかに入ってくるギターソロなど、ギタープレイは上手くアレンジされています。(技術的に上手いとは言ってない)

#2は攻撃的なイントロから一転、ダウナーなボーカルラインを聞かせ、サビでメロディアスに展開するナンバー。
曲構成にしても、ノイズをまき散らすトリッキーなプレイからメロディを聞かせるプレイへと繋げるギターソロにしても、「〇〇ぽい」と言われそうなスタイルではありますが、露骨に「パクリ」と言われるものではなく、自分たちのスタイルをここから構築していこうとしているのが分かります。
また、この曲ではex-VAMPIREの瞬という方がベースを担当しているようです。(経緯は不明。ついでに言うと、VAMPIREさんもどちら様か不明。)


リズムセクションはイマイチ(打ち込みだからしゃーない)ですが、その他のパートは概ねプロダクションも(地方のドマイナーが自主制作した音源としては)それなりに良く、音楽性スタイルの方向性もある程度定まっているのが分かり、群馬革命の同志である麗音・CRESCENTよりも印象が良いバンドだったりします。

前述のとおり、Matina期(DT「BIRTH~」をリリースした頃)以外は、どういう活動をしていたのか全国的には全く知られていない群馬のド・マイナーバンドだったため、このCDも市場で見たことがない(存在自体、今回初めて知った)超レア作品で、音自体聞ける機会がなかなか無いかもしれませんが…なかなかのオススメ音源になっています。

貴重音源レビュー:オムニバス

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VA「ATTRACTIVE INFECTION」

1.Poisonous a story/Cracien de Rona
2.ぬけがら/SMOKY FLAVOR
3.Story/CHAOS
4.INSIDE SORROW/SEX-ANDROID
5.FLASH BACK/CRAZY CYBER VOICE
6.SHINE/Circulation
7.Darling/meffist
8.MONO MANIA/AL/FISH
9.DESTINY/SchallSchall-en
10.PORTLINESS BRAINS/Bang-Doll

2000年頃の関東ドマイナーバンドを集めたオムニバスCDで、2000年7月22日に神楽坂DIMENSION、翌23日に町田PLAY HOUSEで配布されました。(裏ジャケに値段の記載があるので、もしかしたら多めにプレスして販売もされたのかも)

名前くらいは知ってるバンドもいますが…なんと言っても、群馬の至宝(言い過ぎ)meffistが参加しているのが熱いです!


Cracien de Ronaはダーク&ハードビジュアル系。ビジュアル面もコッテリ熱いです。
疾走感に乗せてキャッチーなメロディを聞かせる王道スタイルで、キメキメのフレーズに絡むメロディが〇。
ボーカルも安定していて好印象です。

…ただし…

デモテープでも「こりゃ酷い音だな」と言いたくなるくらいのプロダクションで、どこか遠くで演奏しているのかと感じるくらい軽いサウンドになっているのが玉に瑕。
これはバンドの責任というより、エンジニアの問題よね。

SMOKY FLAVORはこの時点でそれなりのキャリアのあるハードなビジュアル系バンド。
ゴリゴリのヘビーサウンドが轟く中、オリエンタルな雰囲気を醸す音階のギターリフを上手く配し、ハード一辺倒にならない上手い曲構成になっています。
演奏レベルも歌唱力も及第点以上。こりゃ、ドマイナーの中に入れちゃ別格になるね。

ちなみに、いまだにオフィシャルサイトが遺構のように残っていて、このオムニバスの情報も…金欠でレコファンに売ったんか。古き良きバンドが再評価され、海外資金の投入もある2019年現在ならともかく、以前なら二束三文だっただろうなぁ。(笑)

CHAOSは王道ハードビジュアル系。
ヘビー&スピーディなバックに、シャウトとメロディを絡めた…Sleep My Dearの「DEATH」のようなボーカルラインを聞かせるナンバー。
ボーカルの声質もあって、Dir en greyが同曲をカバーしているような印象になっています。

SEX-ANDROIDは数年前まで活動していた、驚くほど長いキャリアを築くことになるバンド。
この時点で白衣は着ていますが、それほど白塗りでもないし(普通から見れば十分白いが)、電撃ネットワークみたいな方もおりません。
音楽スタイルも、奇をてらったものではなく、速いビートに口数の多いボーカルをメロディに乗せる、割と普通のビジュアル系らしい曲になっています。

CRAZY CYBER VOICEはボーカルとギターのユニットで、デジタルサウンドも取り入れたダンスロックスタイル。
音程は若干甘いですが、伸びやかでパワーのあるボーカルは好印象です。
ギターは、ソロでちょっと音程外してるのが惜しいかな~。

Circurationはピアノの旋律から始まるのが印象的な、いわゆる“白系”と呼ばれたソフビのド王道スタイル。
伸びやかなメロディを聞かせるボーカル、ボーカル同様に“よく歌う”ギターが特に良く、ハードなスタイルのバンドが多い中、透明感のある音使いでオムニバスを彩ってくれています。

meffistはMatinaに入ってすぐの時期で5人編成のアー写ですが、どういうわけか、メンバークレジットから亜希乃(gt.)の名前が消えています。絶対、記載漏れだと思います。
ヘビーなパンクメタル調の速いビート、変拍子のキメに合わせたシャウトの掛け合い…と、ライブでヘドバンが起こり拳が突き上げられる様が目に浮かぶような、ライブ映えしそうなハードナンバー。緩急をつけながらインリードで聞かせるギターソロ(やっぱりギター二人いるじゃん!!)も〇。
ただ、ハードな曲調に重点を置きすぎたのか、ボーカルラインはやや単調になっているのが惜しいです。

AL/Fishは黒服ダーク系バンド。
この頃隆盛しつつあったヘビーロック風のバックに、ポジパンぽいスタイルのボーカルが乗るナンバー。
見た目に反した印象のボーカルスタイルな上、ポジパン自体、既に絶滅種に近い存在だったので、好き嫌いは完全に分かれ、また、こういうスタイルが「好き」という人が耳にする機会も2000年ではほとんどなかったんじゃないかなぁ…と感じてしまうバンドです。
時代がさらに一巡した今なら、「なるほど」と思える面白いスタイルなんですが…

SchallSchall-enは01COMPILATIONのバンド。このオムニバスの後、アルバム・シングル・デモテープ・ビデオと、色々なアイテムをリリースしていました。
「DESTINY」は彼らの代表曲で、このテイク以降もデモテープ・アルバムと何度か再録されることになるナンバー。
SOPHIAを彷彿とさせるキャッチーなメロディを聞かせるソフトなロックチューン。
メロディの抑揚も多く、曲調もパートごとに上手く表情を変え、代表曲と自ら称するだけのことはある一曲になっています。

Bang-Dollも非常に長いキャリアを築くことになるバンドで、ビジュアルメタルな音を聞かせていたかと思えば、ボーカルとギターの二人になった時はメイクを落としてB'z化したり、音楽性は長いキャリアの中で変遷していきます。現在は…解散してるの?開店休業状態?ボーカルさんのTwitterを見てると、バンドはやってませんね。

バンドの中心となるのはボーカルのRyo-suke氏で、他のメンバーは入れ替わりが激しく、この頃のメンバーではドラムの弘樹氏が比較的長くバンドに在籍してた(脱退後はScarlet Valseに一時期在籍…予想以上にキャリアが長い!!)以外は、'00年代中期にCDを全国発売した頃に残っているメンバーはいません。あんまり関係ないけど、その頃ベースとして在籍する豪という方は、SMOKY FLAVORの方なのかな?
そんな長いキャリアの中では初期の作品となる「PORTLINESS BRAINS」は、気だるさを醸しながらメロディを力強く聞かせるナンバーで、メタル色は皆無。ボーカルは若干音を外す部分もありますが、“いい声”で伸びやかに歌ってくれます。
ボーカルより、ギターの方が音を外してるのが気になったり…


というわけで、後に単独音源を出して長く活動を続けるバンド、知名度はそこそこあるけど音源が残ってないバンド、知名度どころかこれ以外の音源あるの!?というバンドまで、マイナーバンド目白押しの面白いオムニバスになっています。
あまりにマイナーなため、市場に出てくることはほとんどなく(出てきても、思ってる以上に高くなると思う)、存在も知られてない一枚です。

各バンド、それぞれ録ってきた音源をエンジニアが調整して収録したのか、バンドにより音質が全く違い、また、エンジニアの調整もかなり大雑把なため、どのバンドもイマイチな音なのは少し残念…それでも、Cracien de Ronaだけは極端に酷いけど。


曲としてはmeffist、SMOKY FLAVOR、Bang Doll、Circuration、Cracien de Ronaがオススメ。


ちなみに、裏ジャケ…

あなた達がmeffistさんね…って、お前らはCHAOSちゃうやろ!


…色々と雑い…

 

 

ライブの告知フライヤー。

こっちはちゃんとバンド名も表記されています。

貴重音源レビュー:AMADEUS

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AMADEUS「冷えた心に闘争を」

 

1.冷えた心に闘争を

 

現在、Sethの名でMoi dix Moisのリードボーカルを執るほか、演歌歌手:美良政次としても活動するシンガーM.J.SEIJIが在籍したバンドAMADEUS。

キャリアをスタートさせたバンドAFTER IMAGEの盟友HIRON(Key)、MIYU(Ba)と共に、フルート奏者でボーカルでソプラノパートを担当するNENEを迎え、AFTER IMAGEで聞かせたドラマティックなサウンドを、さらに"シンフォニック"かつ"お耽美"に聞かせるバンドでした。

 

こちらは、2枚のアルバムをリリースした後に敢行した長いツアーの最終公演、2000年1月8日池袋CYBER(だったかな?)で配布したデモテープ。

 

AFTER IMAGEの頃は、Xを意識したようなアレンジでしたが、AMADEUSではギターを入れないスタイルでメタル色は薄れ、前述の2枚のアルバムには"火サス"の主題歌かと思うくらい'70年代~'80年代歌謡曲ぽいレパートリーが並んでいました。

 

そんな中で発表されたこちらの新曲(当時)は、そんな"火サス"ナンバーを、AFTER IMAGEの頃のようなメタルアレンジで聞かせてくる曲で、スピーディなサウンドをバックにSEIJIさん、NENEさんが朗々と伸びやかにボーカルの掛け合いを披露する緩急の付け方が美しく、これこそ耽美派ビジュアル系の究極形の一つと呼びたくなります。

 

バンドは、このライブ後、2枚のアルバムをまとめた「未完の五線譜と暗闇の迷宮」というアルバムをリリースしますが、「冷えた~」は未収録で、新たなアルバムを作るつもりではいたようですが、完成させることなく自然消滅に近い形で解散…この曲はFC会員向けにひっそりとCD化され限定配布されただけ…という、超レア曲になっています。

 

 

AFTER IMAGE初期~中期の頃は、声量不足で音程も不安定で、声質も相まって"ダメなジャニーズアイドルの見本"みたいな印象もあったSEIJIさんですが、AMADEUSでは覚醒進化を果たしてしっかりと耽美派ビジュアル系らしいボーカルを聞かせてくれる安心感も備えています。

 

耽美派の総本山、Moi dix Moisのボーカルに抜擢されたのは(Mana様が無名の新人を発掘する天才だったため、既に有名だったSEIJIを採用したのは)意外でしたが…

 

また、歌謡曲ぽいアレンジのAMADEUSの楽曲を聞いていると、SEIJIさんが現在演歌歌手としても活動しているのは、ある意味必然なのかもしれないです。

 

 

しかし、それらの活動より、当時の一ファンとして、SEIJIさんにはAMADEUSやAFTER IMAGEを一日限定でもいいから復活させてほしいなぁ…と切に願うのです。

 

誰か、HIRONさん探してきてくれません!?

貴重音源レビュー:AFTER IMAGE

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AFTER IMAGE「終焉」

 

1.廃人の詩

2.道化の華

3.メロス

4.DEAD OR DREAM

5.SE TSU NA

6.黒い結晶

7.狂気

8.AFTER IMAGE

9.MEMORIES

 

前回に引き続き、M.J.SEIJI~Seth~美良政次。

こちらは、M.J.SEIJIがプロキャリアとしてのスタートを切ったAFTER IMAGEが、1996年6月13日にCLUB CITTAで行った解散ライブを収録したビデオ。

 

当時の自主制作でのビデオ作製コストを考えると、限界に近い60分を使ってライブはほぼ全編収録していますが、「霞」「夢幻」は未収録。「霞」はAMADEUSのレパートリーとして復活しましたね。

 

また、入手可能の音源が「黒い結晶」だけ(VA「CRY-MAX PLEASURE SUPER」はリテイク)だったため、この時点でも入手困難だったデモテープにのみ収録の楽曲も収録されているのがなかなか"おいしい"です。

#7「狂気」のみ、オリジナルがどこの音源に収録されているのか分からなかったですが、タイトルに反して、クラシカルなピアノフレーズをメインに力強いボーカルを聞かせるパワーバラードで、ハード一辺倒にならないレパートリーの幅広さはなかなかすごいです。

 

 

ライブのオープニングは、クラシックの名曲「白鳥の湖」をバックに、回転数を下げた野太い声でのメンバーコール&入場を行う、X好きすぎオーラをいきなり大爆発させてくれます。

 

ライブ本編は、キャリアの中でもそれほど回数がなかったであろう、とても広いステージの会場を、ハードな楽曲では縦横に駆け巡り、メロディアスな楽曲では照明等の演出を凝らせて、最後を飾るに相応しい、また長いキャリアが伊達じゃないのを見せつける、貫禄のステージを見せてくれます。

 

また、その長いキャリアの中で、SEIJIが別人のように成長を果たしているため、CD/DTに収録されていた音源(そもそも、このライブも「黒い結晶」リリースから2年の歳月が経っている)とは別物と言えるくらいボーカルが安定し、格段にかっこよくなっており、そこが一番の見所/聴き所となっています。

 

曲中の語りが早口になりすぎたり、それでも尺に収まらずにシャウトで ごまかし 煽ったり、ライブならではのアレンジになっているのはご愛敬。

 

当時、この変則的な編成のバンドがどのようなライブを行っていたのか…名前はそれなりに有名なものの、残っている資料も少ないバンドなので、とても貴重な作品だと言えます。

 

 

なお、#2・#3に関しては↓のビデオの方が有名かな…

 

 

この頃とは比べ物にならないほどかっこいいバンドになってます。

貴重音源レビュー:CAINS:FEEL

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CAINS:FEEL「LIE」
 

1.LIE

昨年、マックスむらいと「25年前に上京した時のエピソード」というトークを配信していた、違いの分かる一流芸能人でYoutuberのGacktが25年前(2018年基準)に在籍していたバンド。東京…ではなく、関西(たしか京都)のバンドでした。




…おやおや。

MALICE MIZER加入のために上京したとおっしゃっていましたが…

MALICE MIZERが25周年記念イベントを発表したからといって…


TETSUさんの後任だということをお忘れですか?



…新たな経歴詐称の可能性もありますね…


それはさておき、こちらのバンド。
ギターとベースは、後にGackt様のソロバンドのメンバーにもなるほどで、この頃の繋がりが残っていたことや、アマチュアに毛が生えた程度の活動規模だった無名のバンドが、メジャー級のプレイヤーを複数擁していたという事実に驚きを禁じ得ないです。


というわけで、とても貴重なこの音源。

ジャケットは色紙に精度の高い印刷が施されていて、コピーをするとすぐに分かりそうなものになっています。また、歌詞カードはありませんが、Pure S〇undさんのショーケースにある物も歌詞カードが入ってないようだったので、最初から入ってないようです。そう信じておきます。


肝心の音は、歌詞カードがあったところで、「LIE!」という掛け合い以外、何を歌っているのかさっぱり聞こえない極悪音質になっています。
速いビートでシャウトとメロディの掛け合いをするAメロから、ヘビー&ダークな雰囲気のパートへと移る緩急の付け方が、初期LUNA SEAを彷彿とさせる曲調で、時折前面に出てくるGackt様のボーカルも、音程のブレに若さを感じるとはいえ声量も十分。

Gackt様でもLUNA SEAぽい曲を歌っていたという、この頃のシーンの事情に従ったような曲になっているのは面白いです。


このバンドの音源は、3曲入デモテープが有名で、このデモテープは市場に出てきにくい物ではありますが、MALICE MIZERともソロとも違う、"あの頃のビジュアル系バンド"という雰囲気の楽曲は、「この人にもこんな時代があったんだな」と、妙な感慨深さを感じさせてくれる面白い作品になっていると思います。

機会があれば、是非聞いてみてください。



というわけで、マックスむらい×Gacktのトークをお楽しみください。

 

 

 

…そりゃ、この人、MALICE MIZER25周年ライブの誘い、断るわ…

 

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